よくあるご質問取扱内容

遺産(相続財産)の範囲に関するよくあるご質問・Q&A

東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所が,遺産相続に関するよくあるご質問にお答えいたします。ここでは,相続財産(遺産)とはどのような財産なのかという疑問にお答えいたします。以下のメニューから知りたい項目をお選びください。その他の疑問はサイドメニューからご確認ください。


遺産・相続財産とは?

Q. 相続の対象となるものは何ですか?
A. 相続においては,相続人は「被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する」ものとされています(民法896条本文)。ただし,「被相続人の一身に専属した」権利義務は承継しません(同条ただし書き)。また,祭祀に関する権利は,通常の相続によっては承継されません(民法897条)。
Q. 物以外の財産も相続財産に含まれますか?
A. はい。上記のとおり,「権利義務」が相続の対象となるため,物だけでなく,権利や義務,一定の地位なども相続の対象となります。
Q. 借金などの負債も相続財産に含まれますか?
A. はい。借金を返す「義務」も相続財産に含まれます。

相続財産に属しない財産

Q. 相続財産に含まれない財産はあるのですか?
A. はい。「被相続人の一身に専属した」権利義務は相続の対象となりません(民法896条ただし書き)。
Q. 被相続人の一身に専属した権利義務とはどのようなものですか?
A. 使用貸借の借主の地位,代理における本人・代理人の地位,委任者・受任者の地位,組合員の地位,従業員の地位などです。また,親権や扶養の権利義務など身分関係に関わる地位や特別な技能に基づく契約上の地位,身元保証人の地位なども一身専属的なものとされます。
Q. 祭祀に関する権利義務は相続されないのですか?
A. いいえ。相続されないわけではありません。もっとも,祭祀に関する権利については,通常の相続とは異なるルールによって承継されることになります。具体的には,相続人による被相続人の指定によって,その被相続人に祭祀に関する権利が承継されることになります。指定が無い場合は,慣習により,慣習も定かでない場合は家庭裁判所により定められます。
Q. 祭祀に関する権利義務とはどのようなものですか?
A. 墓地,位牌,仏具などの所有権です。判例によれば,遺骨も祭祀に関するものとして扱われます。
Q. 生命保険金は相続財産に含まれますか?
A. いいえ。生命保険金は,相続財産ではなく受取人の方の固有の財産であると考えられています。
Q. 遺族給付金や死亡退職金は相続財産に含まれますか?
A. いいえ。死亡退職金や遺族給付についても,生命保険金同様,相続財産ではなく受取人である遺族の方の固有の財産であると考えられています。
Q. 香典は相続財産に含まれますか?
A. いいえ。香典は喪主に対する見舞金ですので,相続財産には含まれないと解されています。
Q. 葬儀費用を相続財産から出すことはできますか?
A. これについては争いがあります。葬儀費用は喪主の方が負担すべき支出であるため,相続財産には含まれないと解する考え方もありますが,相続財産から負担すべきであるとの考え方も有力です。もっとも,実務的には,香典でも賄いきれない部分は,相続財産から支出するものとして取り扱うように話し合いをするのが一般的でしょう。なお,税務上は,葬儀費用の多くが相続財産から支出すべきものとして取り扱われています(つまり,相続税の対象から控除されているということです。)。