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武富士の会社更生手続開始の申立てに関するお知らせ

平成22年9月28日,サラ金最大手の株式会社武富士が,東京地方裁判所に会社更生手続開始の申立てをしました。そして,平成22年10月31日,武富士の会社更生手続開始決定がなされました。

これを受けて,武富士の債務整理又は武富士に対する過払い金返還請求について,当事務所では以下のとおり対応いたします。

武富士の会社更生手続

Q. 武富士が会社更生手続開始の申立てをしたというのは,どういう意味ですか?
A. 会社更生手続とは,負債が大きくなって通常の方法では返済できない場合に,会社更生法に基づいて負債を法的に整理する手続のことをいいます。つまり,武富士は,倒産したということです。ただし,現状では破産したわけではないので,会社が今後も存続する可能性はあります。
Q. 今後,手続はどのように進んでいくのでしょうか?
A. 平成22年10月31日午前10時付で,東京地方裁判所により,武富士の会社更生手続開始決定がされました。今後は,会社更生手続に従って,武富士の財産と負債が整理されていくことになります。
Q. 今後,武富士が破産するということはないのでしょうか?
A. 十分にあり得ます。現在,武富士は約4500億円ほどの負債があると申立てをしてをしていますが,まだ請求がなされていない潜在的な過払金があり,ことによっては1兆円以上あるとまで言われています。また,これまで違法行為を続けて巨額の不当な資産を増大させ続けてきた会社です。SFCGの例もありますから,当然それなりの厳しい裁定が下されることも十分予測できるからです。

任意整理・自己破産・個人再生に与える影響

Q. 任意整理に対してはどのような影響があるのでしょうか
A. 基本的には従前と異なることは無いと思われます。しかし,武富士自体の内部の混乱から手続が遅延することは十分予想できます。現に,すでに取引履歴の開示なども遅延し始めています。したがって,しばらくの間お待ちいただくことになってしまいます。
Q. 自己破産や個人再生に対してはどのような影響があるのでしょうか
A. 自己破産や個人再生については,ほぼ従前と同様に手続を進めることができると思われます。

過払い金返還請求に与える影響

Q. 武富士に対する過払い金はどうなるのでしょうか?
A. まだ確定したわけではありませんが,残念ながら,会社更生法に基づき一定程度減額されることになるでしょう。どの程度減額されるのかはまだ未定ですが,ロプロの会社更生の場合には3%にまで減額されました。武富士の場合もその程度になってしまう可能性はあります。また,破産となった場合には,更生よりもさらに減額される可能性があります。
Q. 武富士に対して過払い金の返還を請求する訴訟を起こすことはできないのでしょうか?
A. 現在,会社更生手続が開始されています。そのため,武富士に対し新たに訴訟を提起することはできません。更生管財人と呼ばれる人に過払金の届け出(債権届)を提出し,それが認められなければ管財人に対して裁判を起こすことになります。
Q. 現在訴訟中のものはどうなるのでしょうか?
A. 現在継続中の訴訟は,管財人が受継するまでの間,一時的に中断されることになります。更生手続開始後に,更生管財人と呼ばれる人に過払金の届け出(債権届)をし,それが認められなければ訴訟が再開される場合があります。
Q. すでに和解が成立していたり判決を勝ち取っているものはどうなるのでしょうか?
A. 残念ながら,更生手続によって減額される可能性があります。また,現段階では包括的禁止命令がなされているため,強制執行をすることもできません。なお,判決や和解が成立している場合でも,武富士に対して債権届を提出する必要があります。
Q. いつごろ過払金が返還されることになるのでしょうか?
A. 更生手続開始後に返還されることになります。ただし,まだ確定的なことは何も決まっていないので,具体的な時期については未定の状態です。武富士からの発表によれば,平成23年7月15日以降に具体的な計画が出されるとのことです。
Q. 武富士に債権届を提出するには何をすればよいでしょうか?
A. 武富士から債権届出提出のお知らせ等は送付されない予定のようですので,まずはご自身で武富士のコールセンターへ問合せをし,債権届出書を送付するように請求する必要があります。その上で,ご自身の過払金を記載して届け出ることになります。なお,当事務所にご依頼の方については,これらの手続は弁護士が行いますので必要ありません。ただし,弁護士がすでに介入している場合には,弁護士宛に債権届の案内が送られてくるようです。
Q. 武富士に債権届を提出する場合,引き直し計算を自分でする必要はありますか?
A. 原則として武富士側が行うとのことです。もっとも,不安な方は取引履歴や計算書の開示を求め,ご自身で引き直し計算をしてみるとよいと思います。なお,当事務所にご依頼の方については,これらの手続は弁護士が行いますので必要ありません。
Q. 武富士が行う引き直し計算はどのような方式でなされるのでしょうか?
A. 武富士側の説明によれば,「日栄・商工ファンド対策弁護団」推奨の方式によって引き直し計算が行われるとのことです。
Q. 取引の分断・一連計算が争点になりそうな場合は,どうすればよいでしょうか?
A. 原則として,会員番号が同じ取引については,取引の分断を考慮せずに一連のものとして計算をするとのことです。ご自身で計算される場合も,すべてそのように計算をすればよいでしょう。
Q. 債権届はいつまでに提出すればよいのですか?
A. 会社更生手続により,平成23年2月28日が債権届の提出期限となっています。

武富士と取引中または取引経験のある方へ

Q. 現在,武富士からお金を借りて返済中ですが,返済は継続しなければならないのでしょうか?
A. はい。返済は継続して行う必要があります。ただし,引き直し計算の結果減額又は過払金が発生している可能性はあります。そこで,まずは武富士コールセンターに問い合わせをし,引き直し計算の依頼をすべきでしょう。
Q. 現在返済を継続中の場合でも,返済以外に何かする必要性はありますか?
A. 上記のように,返済継続中でも引き直し計算の結果減額や過払いの可能性がありますので,武富士コールセンターに問い合わせをし,引き直し計算の依頼をすべきでしょう。
Q. すでに返済は終わっているのですが,何かする必要性はありますか?
A. すでに完済していても,時効消滅していない限り,過払い金が発生している可能性があります。武富士の場合は過去の取引の大半が過払いになっているはずですので,まずは武富士コールセンターに問い合わせをして引き直し計算の依頼をし,過払いとなっていたならば債権届を出しておくべきでしょう。