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相続の承認・放棄

相続の承認・相続放棄に関するよくあるご質問

遺産相続というと,プラスの財産(資産)だけが相続人に承継されるように思えますが,実は,それだけではなく,マイナスの財産(負債)も相続人に承継されることになります。

しかし,相続という避けられない事情で負債まで背負ってしまうのでは,相続人に酷です。そこで,相続人には,遺産相続を受け入れるか受け入れないかの選択権が認められています。

相続するという意思表示を「相続の承認」といい,相続しないという意思表示を「相続放棄」といいます。相続人には,この相続を承認するか相続を放棄するかという選択権が認められているのです。

このページでは,この相続の承認と放棄に関するよくあるご質問について,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

相続の承認・相続放棄のQ&A

相続の承認・放棄のご相談等については,相続承認・放棄の法律相談・ご依頼のページをご覧ください。

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相続の承認

Q. 相続の承認とは何ですか?
A. 相続を受けることを認める旨の意思表示のことをいいます。
Q. 相続の承認にはどのような手続が必要ですか?
A. 相続を承認する旨の意思表示をすることは可能ですが,そうかといって特別な手続が必要なわけではありません。遺産を処分したり,相続開始を知った時から3か月以内に相続放棄や限定承認をしなければ,自動的に相続を承認したものとみなされます。これを法定単純承認といいます。
Q. 単純承認と限定承認とは何が違うのですか?
A. 単純承認とは,負債も含めて遺産相続の全部を受け入れるという意思表示です。他方,限定承認とは,相続財産の中から負債を支払って,それでも財産が残っていれば相続するという留保付きの相続の承認のことをいいます。
Q. 法定単純承認とは何ですか?
A. 法定単純承認とは,法律で定められた事実が発生した場合に,意思表示をせずとも単純承認したものとみなすという制度です(民法921条)。法定単純承認が成立すると,その後に相続放棄をしたり,限定承認したりすることはできなくなります。 
・相続財産の一部又は全部を処分した場合(保存行為・短期賃貸借を除く。) 
・相続開始を知った時から3か月以内に相続放棄又は限定承認をしなかった場合 
・相続財産の一部または全部を隠匿・消費等した場合
>> 法定単純承認とは何かのQ&A
Q. 相続財産(遺産)の一部を処分してしまいました。相続放棄をすることはできますか?
A. いいえ。相続人が相続財産の全部または一部を処分した場合には,法定単純承認が成立します。したがって,相続放棄をすることはできなくなります。ただし,その処分が,保存行為に当たる場合や第602条に定める期間を超えない賃貸である場合には,法定単純承認は成立しないとされています(民法921条1号)。
Q. 相続が始まったことを知ってから3か月が経過しました。相続放棄をすることはできますか?
A. いいえ。相続が始まったことを知ってから3か月の間(熟慮期間)に相続放棄や限定承認をしなかった場合には,その3か月の経過によって法定単純承認となります。したがって,原則として,相続放棄をすることができません。
Q. 相続放棄できることを知らずに,相続放棄しないまま相続開始から3か月が経過してしまいました。相続放棄をすることはできなくなるのでしょうか?
A. 法定単純承認となるのは,「相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」に相続放棄または限定承認をしなかった場合です。したがって,相続開始から3か月を経過していても,相続開始を知った時から3か月が経過していなければ,また相続放棄をすることは可能です。
Q.財産の調査が終わっていないので,どうすればよいのか判断がつきません。このような場合でも3か月経過すると相続放棄や限定承認ができなくなってしまうのですか?
A. はい。やはり何もしないと相続放棄や限定承認ができなくなってしまいます。しかし,調査が終了しないために相続放棄すべきか限定承認すべきか分からないという場合には,熟慮期間の延長を家庭裁判に申述することができます。これが認められると,熟慮期間が延長されますので,相続開始を知った時から3か月を超えても相続放棄や限定承認ができることになります。
Q.相続開始から3か月を経過した後に,被相続人に借金があったことが判明しました。この場合でも,もはや相続放棄できないのでしょうか?
A. いいえ。熟慮期間内に相続放棄をしなかった理由が,相続財産がまったくないと信じていたためであり,そのように信じたことについて相当の理由があるといえる場合であれば,熟慮期間経過後でも相続放棄できる場合があります(最二小判昭和59年4月27日)。

限定承認

Q. 限定承認とは何ですか?
A. 限定承認とは,相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して,相続を承認する旨の意思表示をすることをいいます(民法922条)。
Q. 限定承認はどのような場合にすればよいのでしょうか?
A. 相続財産の負債がどれくらいか分からないために,相続開始を知った時から3か月以内(熟慮期間内)に相続放棄すべきか承認すべきかが判断できないという場合には,限定承認が有効となります。
Q. 限定承認をするには何か手続が必要ですか?
A. はい。熟慮期間内に,相続人全員で,家庭裁判所に対して限定承認の申述をしなければなりません(民法923条,924条)。
Q. 複数の相続人がいますが,自分1人だけでも限定承認できますか?
A. いいえ。限定承認は,相続人全員(包括受遺者がいる場合はその包括受遺者も含む。)で行う必要があります。したがって,複数の相続人がいる場合には,そのうちの1人だけで限定承認をするということはできません。
Q. 共同相続人のうちの1人が,相続開始を知った時から3か月が経過したために法定単純承認が生じてしまっています。もはや,相続人全員が限定承認することができなくなるのでしょうか?
A. いいえ。限定承認の場合,熟慮期間の起算点は,相続開始を知ったのが一番遅かった相続人を基準とします。したがって,相続人の1人について相続開始を知った時から3か月が経過していても,その他の相続人については相続開始を知った時から3か月以内であれば,限定承認をすることが可能です。
Q. 共同相続人のうちの1人が,遺産の一部を処分してしまっために法定単純承認が生じてしまっています。もはや,相続人全員が限定承認することができなくなるのでしょうか?
A. はい。残念ながら,共同相続人のうちの1人にでも法定単純承認が成立してしまうと,もはや,共同相続人全員が限定承認できなくなります。
Q. 共同相続人のうちの1人が相続放棄しています。限定承認する場合には,この相続放棄した者も一緒に限定承認する必要があるのでしょうか?
A. いいえ。相続放棄をすると,その放棄した方ははじめから相続人でなかったものとして扱われることになりますので,その他の相続人全員で限定承認をすることは可能です。
Q. 相続財産の財産分離手続と限定承認とは何が違うのですか?
A. 限定承認は相続人のための制度ですが,財産分離は被相続人又は相続人の債権者のための制度です。つまり,限定承認は,相続人が過大な負債を相続しないように相続人に選択権を与えるための制度ですが,財産分離は,相続財産と相続人固有の財産とが混じり合ってしまうことによって,被相続人または相続人の債権者が不測の不利益を被らないようにする制度であるという違いがあります。したがって,相続財産のうちで資産よりも負債が大きい場合には,相続人による限定承認または相続人の債権者による財産分離が用いられ,相続財産のうちで負債よりも資産の方が大きくしかも相続人に固有の負債がある場合には,被相続人の債権者によって財産分離が用いられることになるでしょう。

相続放棄

Q. 相続放棄とはどのような手続ですか?
A. 相続放棄とは,相続を受けない旨の意思表示のことをいいます。
Q. 相続放棄はどのような場合にすればよいのでしょうか?
A. 相続財産(遺産)のうち資産よりも負債が多い場合に,相続放棄を選択することになるでしょう。
Q. 相続放棄をするとどうなるのでしょうか?
A. 相続放棄をすると,その放棄者は,相続の開始時にさかのぼって,はじめから相続人ではなかったものとみなされます。
Q. 相続放棄をするには何か手続が必要ですか?
A. はい。熟慮期間内に,家庭裁判所に対して相続放棄の申述をしなければなりません(民法938条)。
Q. 複数の相続人がいますが,自分1人だけでも相続放棄できますか?
A. はい。相続放棄はお一人でも可能です。
Q. 単純承認や限定承認した後に相続放棄をすることはできるのでしょうか?
A. いいえ。相続を承認した後に相続放棄をすることは,残念ですができません。
Q. 父が祖父の遺産について相続放棄をしたのですが,私が祖父の遺産を代襲相続することはできますか?
A. いいえ。相続放棄は代襲原因ではありませんので,代襲相続は発生しません。

相続放棄手続の流れに関連するページ

相続の承認・相続放棄についてより詳しく知りたい方は,以下の関連ページもご覧ください。

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