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法令解説【民法】

時効の中断とは?

民事上の時効制度には,取得時効と消滅時効があります。もっとも,時効によって不利益を受ける当事者のために,この時効を止めるための措置として,時効の中断という制度が用意されています。

ここでは,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所が,時効の中断とは何かについてご説明いたします。

なお,民法とは何かについては,民法の解説ページを,民法以外の個人の方の生活や中小企業の方の事業に関わる各種法令については,生活・事業に関わる法令紹介ページをご覧ください。

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時効の中断の意義

民事の時効制度には,取得時効と消滅時効があります。

取得時効とは一定の期間の経過により権利を取得するというもの,消滅時効とは一定の期間の経過により権利が消滅するというものです。

取得時効が完成しそれが援用されれば,その時効援用者が権利を取得し,もとの権利者(この権利者のことを「原権利者」といいます。)はその権利を失うことになります。

たとえば,ある土地を一定期間占有していた人が取得時効を援用し,それが認められると,もともとのその土地の所有者は,その土地の所有権を失ってしまうということです。

消滅時効の場合ですと,消滅時効が完成し援用されれば,その時効援用者に対する権利は消滅しています。

たとえば,貸金の例でいうと,借主が一定期間返済をせずにいて,その後消滅時効を援用し,それが認められた場合,貸主の借主に対する貸金債権は消滅してしまう結果,借金の返済を請求することができなくなるということです。

もっとも,取得時効における原権利者や消滅時効における権利者は,相手方が占有を解いてくれなかったり返済をしてくれなかったら,指をくわえて時効が完成するまで待っているしかないのかというと,そのようなはずはありません。あまりにも不公平です。

そこで,時効援用によって不利益を被ることになる側の人の対抗手段として,時効の中断という制度が用意されています。

>> 民事時効制度とは?

時効の中断の効果

時効の中断とは,時効期間の進行を中断させることができるという制度です。時効が中断すると,それまで進行してきた時効期間はリセットされます。

たとえば,AさんがBさんに対して貸金債権を有していました。この貸金債権の消滅時効期間が10年間であったとします。すでに,Bさんが返済をしなくなって9年が経過していました。

この時点で時効中断の措置をとると,それまでの9年間はリセットされます。リセットされうというのは,つまり,それまでの期間が「0(ゼロ)」になるということです。ゼロに戻ると言ってもよいでしょう。

したがって,時効中断の時からさらに10年が経過しないと消滅時効は完成しないということにできる,というわけです。これは取得時効についても同様です。

時効の中断の方法

以下の法的手段をとることにより,時効を中断させることができます。

  • 請求
  • 差押え,仮差押え,仮処分
  • 承認

請求

上記「請求」とは,単に裁判外で請求すればよいという意味ではありません(この裁判外の請求は,法的にいうと,後述する「催告」の意味しかありません。)。

ここでいう「請求」とは,裁判による請求のことです。もっと具体的にいうと,訴訟を提起するということです。例えば,前記の例でいえば,土地明渡しの訴訟を提起したり,貸金返還の訴訟を提起するということです。

差押え,仮差押え,仮処分

また,民事執行における「差押え」や民事保全における「仮差押え」「仮処分」をすることも,時効の中断事由となります。例えば,前記の例でいえば,土地が差し押さえられたり,貸金債権が仮に差し押さえられたりするということです。

承認

さらに,債務者の方で,取得時効であれば権利がないことや消滅時効であれば権利があることを認めた場合には,「承認」として時効が中断します。

たとえば,前記の例でいえば,賃料を支払うなどして土地を借りていることを認めたり,返済猶予の申入れをするなどして借金をしていることを認めたりした場合がこれに当たります。

催告

なお,「仮の」時効中断事由として「催告」というものがあります。

これは,端的にいうと,裁判外で請求をするということです。この催告はあくまで仮の中断事由であるため,これのみによって時効中断の効果が発生するわけではありません。

しかし,催告後6月以内に前記の3つの時効中断事由のうちのどれかの措置をとれば,正式に時効中断の効果が発生するとされています。

したがって,時効完成が直前であるものの正式の中断措置をとる時間がないという場合に,とりあえず催告をしておけば,時効完成の時期を6か月だけは伸ばせるということになります。

時効の中断に関連するページ

前記までにご紹介した以外の時効中断に関連するページ・サイト等をご紹介いたします。興味のある方は以下のページ等もご覧ください。

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