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未払い残業代請求

残業代等計算における除外賃金とは?

残業代・休日手当・深夜手当など割増賃金の金額は,基礎賃金に基づいて計算しなければなりませんが,この基礎賃金を算定するには,除外賃金というものを所定賃金から差し引いて算定しなければなりません。

ここでは,除外賃金とは何かについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

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除外賃金とは

残業代などの割増賃金は,基礎賃金に法定又は所定の割増率を乗じて算定します。この基礎賃金は,通常の場合,所定の賃金から除外賃金を差し引いて計算することになります。

どのような賃金が除外賃金となるかについては,法令(労働基準法37条4項・労働基準法施行規則21条)によって定められています。除外賃金となる賃金は次のとおりです。

  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

なお,これらの賃金でも,就業規則等で賃金に含める(除外賃金としない)旨を定めることはできます。その場合には,除外しないと定められた賃金も基礎賃金に含めて,残業代等を計算することになります。

家族手当

除外賃金となる家族手当とは,扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出した手当のことをいいます。

家族数を基準として金額が決められるものが家族手当ということになりますから,家族の人数に関わりなく労働者に対して一律に支払われるようなものは,家族手当の名目で支払われていても,除外賃金とはなりません。

通勤手当

除外賃金となる通勤手当とは,労働者が職場まで通勤する距離に応じて定められる金銭あるいはその交通費実費のことをいいます。

職場までの通勤距離や交通費の実費額を基準として金額が決められるものが通勤手当ということになりますから,通勤距離や交通費実費に関わりなく労働者に対して一律に支払われるようなものは,通勤手当の名目で支払われていても,除外賃金とはなりません。

別居手当

除外賃金となる別居手当とは,労働者が勤務の都合によって家族との別居を余儀なくされた場合に支払われる給付のことをいいます。

勤務の都合としては,代表的なものは単身赴任の場合などがあげられるでしょう。家族との別居の理由が勤務の都合でなければ,ここでいう別居手当には当たりません。

子女教育手当

除外賃金となる子女教育手当とは,労働者の子どもの教育費の援助として支払われる賃金のことをいいます。

子どもがいない労働者に対して子女教育手当が支払われるということはあまりないと思いますが,仮に,労働者に対して一律に子女教育手当の名目で給付がなされていたとすれば,それは除外賃金に当たらないということになるでしょう。

住宅手当

除外賃金となる住宅手当とは,住宅に関する費用に応じて算定される賃金のことをいいます。

家賃や住宅ローンの支払金額など住宅に関する費用を基準として金額が決められるものが住宅手当ということになりますから,住宅関連費用に関わりなく労働者に対して一律に支払われるようなものは,住宅手当の名目で支払われていても,除外賃金とはなりません。

臨時に支払われた賃金

除外賃金となる臨時に支払われた賃金とは,臨時的,突発的事由に基づいて支払われたもの及び結婚手当等支給条件はあらかじめ確定されているが,支給事由の発生が不確定であり,かつ非常に稀に発生するものをいいます。

臨時的,突発的事由に基づいて支払われたものの例としては,負傷した場合や病気になった場合に支払われる傷病手当などが挙げられます。

支給条件はあらかじめ確定されているが,支給事由の発生が不確定であり,かつ非常に稀に発生するものとしては,結婚手当が挙げられていますが,その他にも,定年退職前に退職した場合の退職金もこれに当たります。

支給事由の発生が不確定であっても,結婚や退職などのように非常に稀に発生するものでない限りは,ここでいう臨時に支払われた賃金に当たらないので,除外賃金とはなりません。

1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

除外賃金となる1か月を超える期間ごとに支払われる賃金とは,例えば,半年に1回とか1年に1回とかの期間で支払われる賃金のことをいいます。

代表的なものは,賞与・ボーナスですが,その他にも,労働基準施行規則8条では,1か月を超える期間ごとに支払われる賃金に当たるものとして,出勤成績によって支払われる精勤手当,一定期間の継続勤務に対して支払われる継続勤務手当,1か月を超える期間にわたる事由によって支払われる奨励加給や能率手当が挙げられています。

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