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労働者の労働問題の基礎知識

賃金にも遅延損害金(遅延利息)が発生するのか?

残業代など割増賃金を含む賃金や賞与・退職金などに対しては,未払いがあった時から遅延損害金が発生するとされています。

ここでは,賃金・割増賃金・退職金などの遅延損害金について,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

なお,労働事件・雇用問題に関するご相談は,弁護士による労働事件・雇用問題の法律相談をご覧ください。

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遅延損害金とは

残業代などの割増賃金を含む賃金の支払いは,労働契約(雇用契約)に基づいて使用者が負担する債務ですから,これを怠ると,債務不履行(履行遅滞)になります。

債務不履行(履行遅滞)となった場合,債務者は,その不履行について損害賠償を支払わなければなりません。

この損害賠償金のことを「遅延損害金」といいます。遅延利息などと呼ぶこともあります(ただし,厳密に言うと,遅延損害金は利息ではありません。)。

残業代などの賃金や退職金賞与などの未払いがあった場合にも,遅延損害金は発生します。

>> 債務不履行とは?

賃金の遅延損害金の利率(退職前)

遅延損害金は,通常,元本となる債権に対する一定の割合で算定されます。例えば,元本に対する「年〇〇パーセントの割合による遅延損害金」という形で金額が決められるということです。

そして,この遅延損害金の割合は,民法の改正により,現在,年3パーセントの割合とされています。

ただし,2020年4月1日より前に発生した賃金については,改正前の利率が適用されることになります。

具体的に言うと,民法改正前の民事法定利率は,年5分(5パーセント)とされていました。

さらに,使用者が会社である場合には,商事法定利率が適用されるとされていました。商事法定利率とは,商法に規定されている商行為に適用される利率のことで,その利率は年6分(6パーセント)でした。

賃金がいつ発生していたかには,一応,注意が必要でしょう。

賃金の遅延損害金の利率(退職後)

賃金の未払いの場合には,労働者がすでに退職しているか在職中であるかによっても遅延損害金が異なります。

労働者がすでに退職している場合,未払いの賃金に対して,退職した日の翌日から年14.6パーセントの割合による遅延損害金を支払わなければならないとされています(賃金の支払の確保等に関する法律6条1項)。

したがって,労働者が在職中の場合には,未払い賃金の金額に対し,支給日の翌日から退職日(または支払日)までは年3パーセントの割合で,退職日の翌日から支払日までは年14.6パーセントの割合で遅延損害金を支払わなければならないことになります。

ただし,退職金については,この年14.6パーセントの割合は適用されません。

したがって,退職金の未払いの場合には,退職後であっても,年3パーセントということになります。

また,賃金の未払いの場合でも,「天災地変その他のやむを得ない事由で厚生労働省令で定めるものによるものである場合」には,退職後であっても,退職後の遅延損害金の利率を年14.6パーセントとする賃金の支払の確保等に関する法律6条1項は適用されないとされています(同法6条2項)。

>> 退職後の賃金の遅延損害金の利率

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