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未払い残業代請求

年俸制でも未払い残業代請求できるか?

近時,賃金について年俸制を採用する企業が増えてきています。この年俸制については,残業代等を請求できないと思われている方が少なくありません。

しかし,それは間違いです。勘違いされている方が多いのですが,年俸制であるからといって,残業代を請求できないわけではありません。むしろ,残業代等が発生するのが原則です。

このページの以下では,賃金が年俸制の場合でも未払い残業代等を請求できるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

※東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所における未払い残業代等請求のお取り扱いについては,未払い残業代等請求の経験豊富な弁護士をお探しの方へをご覧ください。

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賃金の年俸制の意味

給料・残業代などの賃金は,労働者の生活の糧になる重要な給付であるため,その支払いについて非常に厳格な原則が採用されていますが,その原則の1つに「毎月払いの原則」があります。

賃金の毎月払いの原則とは,文字どおり,労働者に対する賃金は毎月支払われ中ればならないという原則です(労働基準法24条2項本文)。

毎月払いをしなくてよい賃金は,労働基準法施行規則8条に規定されているものだけに限られています(同項但書)。

これは,実は「年俸制」の場合であっても同様です。賃金の支給額を年単位で定めることを「年俸制」といいます。

例えば,月給制であれば1月の給料は●●円というように,月単位で賃金支給額を決めますが,年俸制の場合は,1年で給料は●●円というように決めるわけです。

年俸制というと,1年に1回だけ支払われる賃金のように思えますが,そうではありません。

年俸制というのは,あくまで,1年間で支払うべき賃金の金額を1年単位で定めるという意味の制度であり,実際の支払いは毎月行われなければならないのです。

たとえば,年俸の金額を12で割って,その割った金額を毎月支払うということです。

>> 年俸制とは?

年俸制における未払い残業代等請求

前記のとおり,年俸制とは,1年間の賃金総額を定めるというだけの制度です。

年俸制にしたからといって,支払い自体は月給制の場合と変わりないですし,何より年俸制にしたからといって割増賃金を支払わなくてよいことにはなりません。

労働者に時間外労働をさせた場合,法定休日休日労働させた場合,深夜時間帯に深夜労働させた場合,使用者は基礎賃金に一定率で割り増しをした割増賃金を支払わなければならないとされています。

この残業代などの割増賃金を支払わなくてもよい場合というのは,法律の定めがある場合など,非常に限られています。もちろん,年俸制は,残業代などの割増賃金を支払わなくてもよい理由とはされていません。

年俸制というと,当然に,その1年間の労働すべてに対する支払額が確定されてしまっているので,時間外労働などをしても,割増賃金は発生しないというように勘違いされている方もいらっしゃいますが,それは間違いです。

年俸制の場合であっても,時間外労働・休日労働・深夜労働をした場合には,残業代・休日手当・深夜手当といった割増賃金を請求できるのが原則なのです。

年俸制と固定残業制度

前記のとおり,年俸制の場合であっても,残業代などを請求できるのが原則です。もっとも,年俸制に固定残業代制度が含まれている場合は別です。

つまり,年俸を定める際に,一定時間分の時間外労働に対する割増賃金等はすでに含めて,金額を決めているという場合です。

この場合には,年俸制のためというよりも,固定残業制度の効果で残業代等請求ができなくなるのです。

もちろん,あらかじめ決められていた時間を超える時間外労働等をしたという場合には,その超える部分の割増賃金は,当然請求が可能です。

また,固定残業制度を採用していることが分かるように,基本給与部分と固定残業部分を明確に分けるなどの措置をとっていない場合や,そのような合意や就業規則すらないような場合には,そもそも固定残業制度自体が有効とはいえないので,残業代等をすべて請求することが可能です。

年俸制の場合の割増賃金の計算

前記のとおり,年俸制が採用されている場合であっても,残業代等の割増賃金を請求できるのが原則です。

その場合の割増賃金の計算は,月給制の場合などと基本的に同様です。算定基礎賃金を1時間単位で算出し,それに時間外労働等の実労働時間数を乗じて算出します。

年俸制の場合,所定賃金額は年単位で定められていますので,これを12で割って1か月当たりの金額を算定します。

この場合,年俸を14等分し,そのうちの12を給与,そのうちの2を賞与と定めていたとしても,1か月当たりの所定賃金は14等分ではなく,12等分で算出します(平成12年3月8日基収第78号)。

1か月当たりの所定労働時間数は,労働契約等において定められていればそれに従い,なければ,1年間の所定労働時間数(1年間の所定労働日数×1日の所定労働時間数)を12等分した1月あたりの平均所定労働時間数を採用します。

そして,上記1月あたりの所定賃金額から除外賃金を控除した金額を1月あたりの所定労働時間するで割れば,1時間当たりの算定基礎賃金を算出することができます。

>> 割増賃金(残業代・深夜手当・休日手当)の計算方法・手順

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