LSC綜合法律事務所相談室イメージ

法令解説【裁判員制度】

裁判員選任を理由に休暇をもらうことができるか?

裁判員になった場合,刑事裁判に出頭しなければなりませんが,刑事裁判は平日の日中に行われますので,会社勤め等をしている場合には休暇を取る必要が出てきます。

労働者が裁判員の職務をするため休暇を求めた場合,使用者はこれを拒絶できず,労働者が裁判員の職務を行うために休暇をとった場合に,使用者はそれを理由に解雇や不利益な処分をすることは許されないとされています。

このページの以下では,この裁判員への選任を理由として会社の休暇をとることができるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所がご説明いたします。

裁判員に選任されたことを理由として休暇をもらうことができるか?

なお,個人の方の生活や中小企業の方の事業に関わる法令については,生活・事業に関わる法令紹介ページを,裁判員制度の概要については,裁判員制度とは何か?をご覧ください。

弁護士による法律相談のご予約は 042-512-8890

裁判員裁判への出頭

裁判員に選任された場合,その職務を行うため,刑事裁判に出頭しなければならなくなります。

刑事裁判が行われるのは,平日の日中です。したがって,会社勤めをしているような方の場合には,裁判員として刑事裁判に出頭するために,休暇を取って会社を休まなければならないということになります。

そこで問題となるのが,裁判員裁判への出頭を理由に会社から休暇をもらうことができるのかどうか,休暇をとって休んだ場合に会社から何らかの不利益な処分等をされてしまわないか,という点でしょう。

この心配は当然のことです。しかし,この心配を無視して制度を構築しても,国民の協力を得られず,裁判員制度自体がいずれ崩壊してしまいます。

そこで,法律上,上記裁判員選任を理由とする休暇等について従業員等を保護するための規定が設けられています。

>> 裁判員はどのような職務を行うのか?

裁判員休暇

労働基準法 第7条

使用者は,労働者が労働時間中に,選挙権その他公民としての権利を行使し,又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては,拒んではならない。但し,権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り,請求された時刻を変更することができる。

裁判員に選任されると,当然のことながら,裁判のときは裁判所に出頭しなければいけません。裁判として参加する場合,基本的には,選任手続も含めて丸1日は裁判所にいなければいけないことになります。

そうすると,裁判員が定期的な仕事に就いている人の場合には,その仕事を1日休まざるを得ないことになります。

そのため,裁判員であることを理由に仕事を休んだら,解雇や減給の対象となってしまうのではないかと心配される方も少なくないと思います。

しかし,裁判員として職務を行うことは,国民の義務とまで言えるかどうかは議論のあるところでしょうが,少なくとも公務であることは疑いありません。

上記労働基準法の規定によると,労働者の方が「公の職務」を行うために仕事を休みたいと言った場合,使用者はそれを拒否することはできないとされています。

そして,裁判員として職務を行うことは公務,すなわち,上記労働基準法の規定にいう「公の職務」であることは疑いないですから,裁判員に参加するので休みが欲しいといえば,使用者はこれを拒絶することはできないのです。

各企業では,この規定の趣旨に従って,裁判員休暇という制度を設けているところもあるようです。ご自身の会社がどういう方針をとっているのかを調べてみるのがよいでしょう。

>> 休日・休暇のQ&A

解雇・減給処分等の禁止

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律 第71条

労働者が裁判員の職務を行うために休暇を取得したことその他裁判員、補充裁判員、選任予定裁判員若しくは裁判員候補者であること又はこれらの者であったことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

前記労働基準法の規定のとおり,労働者が裁判員となることを理由として休暇をとりたいと願い出た場合,使用者はこれを拒んではならないとされています。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員法)は,さらに進んで,労働者が裁判員となるために仕事を休んだ場合,使用者はそのことを理由として,解雇やその他の不利益な取扱いをしてはいけないと規定しています。

不利益な取扱いとは,いろいろ考えられますが,解雇をしたり,減給したり,ボーナスを減らしたり,僻地に左遷したり,昇進を妨げたりするようなことは許されないということです。

使用者がこういう不利益な取扱いをした場合には,その解雇処分や不利益処分はすべて無効となると考えられています。

裁判員選任を理由とする休暇に関連するページ

裁判員選任を理由とする休暇などについてより詳しく知りたい方は,以下の関連ページもご覧ください。

弁護士による法律相談のご予約は 042-512-8890

この記事がお役に立ちましたらシェアお願いいたします。

LSC綜合法律事務所のご案内

各種法律問題で弁護士をお探しなら,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所にお任せください。法律相談・ご依頼をご希望の方は【 042-512-8890 】からご予約ください。

※なお,お電話・メール等によるご相談・ご依頼は承っておりません。当事務所にご来訪いただいてのご相談・ご依頼となります。あらかじめご了承ください。

LSC綜合法律事務所

LSC綜合法律事務所ロゴ

所在地:〒190-0022 東京都立川市錦町2丁目3-3 オリンピック錦町ビル2階
ご予約のお電話:042-512-8890

>>

代表弁護士 志賀 貴

日本弁護士連合会:登録番号35945(旧60期)
所属会:第一東京弁護士本部および多摩支部

>> 日弁連会員検索ページから確認できます。

アクセス

最寄駅:JR立川駅(南口)・多摩都市モノレール立川南駅から徒歩5~7分
駐車場:近隣にコインパーキングがあります。

※ 詳しい道案内は,下記各ページをご覧ください。

弁護士による法律相談のご予約は 042-512-8890

このページの先頭へ