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法令解説【民法】

特定物債権と種類債権(不特定物債権)とは?

債権とは,特定人に対して何らかの行為・給付を請求する法的権利のことです。この債権には,特定物債権と種類債権(不特定物債権)という区別があります。

特定物債権とは,特定物の引き渡しを目的とする債権のことです。他方,種類債権(不特定物債権)とは,一定の種類の物の一定量を給付するべきことを内容とする債権のことです。

ここでは,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所が,この特定物債権・種類債権(不特定物債権)とは何かについてご説明いたします。

なお,民法とはどのような法律なのかについては,民法の解説ページをご覧ください。その他個人の方の生活や中小企業の方の事業に関わる法令については,生活・事業に関わる法令紹介ページをご覧ください。

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債権の内容

債権とは,特定人に対して何らかの行為・給付を請求する法的権利のことをいいます。

債権の内容は多岐にわたりますが,物の引渡しを目的とする債権について,その債権の目的物の特定性に応じて,特定物債権と種類債権(不特定物債権)に分類することができます。

特定物債権とは,特定物の引渡しを目的とする債権のことをいい,他方,種類債権とは,一定の種類の物の一定量を給付するべきことを内容とする債権のことをいいます。

例えば,パソコンを購入する売買契約であったとして,「ここに置いてあるこの中古パソコン」を購入するというのであれば,その目的物引渡請求権は特定物債権になります。

他方,「○○社製の○○パソコン」であれば何でもいいと言って購入するのであれば種類債権ということになります。

>> 債権・債務とは?

特定物債権

特定物債権とは,特定物の引渡しを目的とする債権です。もっと具体的にいえば,特定物の占有の移転を目的とする債権です。

特定物とは,具体的な取引に当たって当事者が物の個性に着目して取引をした場合のその目的物のことをいいます。

例えば,「東京都立川市錦町2丁目3-3の土地」は特定物です。したがって,「東京都立川市錦町2丁目3-3の土地」を引渡しの目的物とするのであれば,その債権は特定物債権です。

特定物債権の場合,その債務者は,その目的物を引渡すまでの間「善良なる管理者の注意をもって,その物を保存しなければならない」とされています。

この債務者が負う「善良なる管理者の注意をもって,その物を保存しなければならない」義務を「善管注意義務」といいます。

善管注意義務とは,債務者の属する階層・地位・職業などにおいて一般に要求されるだけの注意をしなけばらならない義務です。「自己のためにするのと同一の注意義務」よりも重い注意義務であると解されています。

種類債権(不特定物債権)

種類債権とは,その目的物が種類のみによって指定された債権のことをいいます。もっと具体的にいえば,一定の種類の物の一定量を給付するべきことを内容とする債権のことです。

種類債権は,不特定物債権と呼ばれることもあります(ただし,種類債権と不特定物債権とを別のものとして扱う見解もあります。)。

民法401条1項の条文では「債権の目的物を種類のみで指定した場合」と規定されていますが,種類のみでなければならないという意味ではなく,種類と数量で指定した場合も含まれると解されています。

例えば,○○缶ビール10本という場合,○○缶ビールが10本であれば,どの缶でもよいのですから,物の個性に着目しているとはいえません。したがって,不特定物です。

そして,この「○○缶ビール10本」を引渡しの目的物とするのであれば,その債権は種類債権(不特定物債権)になります。

制限種類債権(限定種類債権)

種類債権のうちでも,さらに目的物をその種類の物のうち一定の範囲のものに限定するもののことを「制限種類債権(限定種類債権)」と呼んでいます。

例えば,先ほどの「○○缶ビール10本」という指定を,「東京都立川市錦町2丁目3-3の倉庫内にある○○缶ビール10本」とすれば,制限種類債権ということになります。

種類債権における目的物の品質

種類債権においては,法律行為の性質または当事者の意思によって,目的物の品質を定めることになります。

ただし,法律行為の性質または当事者の意思によって品質を定めることができないときは,中等の品質の物を引渡す必要があります。

何が中等の品質かは社会通念によって決められます。

種類債権の特定(集中)

前記のとおり,種類債権は,特定物債権と異なり,種類によって指定されますが,いざ実際に引き渡しが履行される場合には,実際にどれを引渡すかを決めておかなければなりません。

例えば,「○○缶ビール10本」であれば,実際に引渡す○○缶ビールを10本用意しておかなければならないということです。

このように,特定の物をもって種類債権の目的物とするに至ることを「種類債権の特定(または種類債権の集中)」といいます。

種類債権は,債務者が物の給付をするのに必要な行為を完了した場合か,債権者の同意を得てその給付すべき物を指定した場合に特定されます。ただし,特約で別の特定方法を定めることも可能です。

種類債権も特定された以降は,特定物債権と同様に,その特定された種類物を引渡さなければならなくなります。

特定物債権・種類債権に関連するページ

特定物債権・種類債権とは何かについてに関連するページです。特定物債権・種類債権についてより詳しく知りたいという方がいらっしゃいましたら,以下のページもご覧ください。

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